中学受験(受検)は、小3冬から3年間の通塾が基本コースです。
ただし、
- 経済的な理由で通塾期間を最低限にしたい。
- 親は中学受験をさせたいが、子どもが消極的。
- 子どもを夜遅くまで塾に通わせることに不安がある。
- 親子で中学受験をすることは確定していないが、子どもがやりたいと言ったときのために準備しておきたい。
などの理由で、ご家庭で中学受験へ向けた準備をしたい方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、塾なし・もしくは最低限の通塾で中学受験(受検)を目指すカリキュラム例をご紹介します。
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※この記事には一部PRが含まれます。
コスト重視の中学受験(受検)を考えた経緯
以下でご紹介する「塾なし・もしくは最低限の通塾で中学受験(受検)を目指すカリキュラム」は、筆者自身の悩みを体現した内容になります。
かつてスタンダードな中学受験を経験した筆者は、
- 学校帰りの塾通いの大変さ
- 週末が授業や模試で潰れること
- 自分の評価が偏差値だけでしか考えられなくなり、劣等感を味わうこと
などを、痛いほど知っています。
なので、わが子には子どもらしい小学校生活を送って欲しいと考えていました。
父親の考え方や経済的側面もあります。
しかし、先日『二月の勝者-絶対合格の教室-』(高瀬志帆)を読んでからその考え方は変わりました。
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中学受験が決して負の側面だけではなく、子どもの成長につながる要素があり、チャレンジする価値が十分にあるということを実感したのです。
以上のことから、中学受験(受検)を想定した自宅学習カリキュラムを組みたいと考えました。
筆者は教育関連の実務経験はありませんが、大学では教育学・心理学を学んでいます。
また、実母がいわゆる教育ママだったので、子どもの頃に一通りの通信教育・習い事・通塾をしてきました。
なので、個人的な選択にはなりますが、現時点で考えている
の一例を次の項目からご紹介します。
塾なし or 最低限の通塾で中学受験(受検)を目指すカリキュラム
以下で、中学受験(受検)を視野に入れた自宅学習に使える教材を、国算理数の科目別にご紹介します。
1 国語
国語は、全教科の基盤となる「読解力」を身に付けるために、もっとも重要な科目です。
漢字・四字熟語・ことわざ・慣用句といった基礎を身に付けつつ、公立中高一貫校の適性検査に対応できる「読解力」「作文力」を身に付けていきます。
読んで楽しいと思える教材にたくさん触れることで、自然と漢字を覚え、知らない言葉を調べて自分のものにしていく習慣を作ります。
「ブンブンどりむ」をやる
「ブンブンどりむ」を小1~小6までやる
※Z会と併用して、小5以降にやりきれないなら小4ぐらいまで
「ブンブンどりむ」は、作文に特化した通信教育講座です。
ベストセラー『声に出して読みたい日本語』(草思社)の著者である齋藤孝先生(明治大学教授)の監修で、小学校6年間をかけてスモールステップで「書く力」を伸ばします。
6年生の「バッチリ完成コース」は、公立中高一貫校の受検記述対策に特化した内容になっています。
模擬試験もありますので、実際の試験を想定した対策ができます。
- フルカラーのマンガ形式で、読んで楽しい内容の教材。
- 月2回提出する課題には、ほめる言葉がたくさん書いてあるのでやる気が出る。
自分が一生懸命書いた文章がほめられると、子どもは「もっとうまく書けるようになりたい!」「どこを直したらもっと伝わる文章が書けるようになるかな?」と自分で考えるようになります。
作文を通して国語力を伸ばすことで、全教科の基礎固めをしていきます。
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小学生新聞を購読する
小1~小6秋ぐらいまで購読
読み切れない、続かない、難しいなら高学年から下記のニュース雑誌に切り替えてもOK
朝日小学生新聞・毎日小学生新聞・読売小学生新聞の3大小学生新聞のなかから、子どもに合った小学生新聞を購読します。
ネットニュースで何でも分かる時代でも、小学生新聞を読むメリットはたくさんあります。
以下で、実際に小学生時代に「朝日小学生新聞」を購読していた筆者が感じたメリット・デメリットをご紹介します。
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新聞社が発行している「子ども向けのニュース雑誌」を読む
小6から半年ほど購読(時事問題対策)
子どもが新聞に興味を持たなかったり、習い事などで忙しく毎日読むことが難しい場合は、小学生向けに時事ニュースを分かりやすく解説した月刊誌の購読がおすすめです。
例えば、『ジュニアアエラ』(朝日新聞社)、『月刊NEWSがわかる』(毎日新聞社)があり、どちらも中学受験を意識した内容になっています。
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中学受験の時事問題は、小6の9月までのニュースから出題されることが多いので、とりあえず小6秋ごろまでの購読を目標とします。
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2 算数
算数は、中学受験の要と言われ、苦手意識を持ちやすい科目のひとつです。
低学年のうちから、「算数は難しくない」「問題が解けるのは楽しい!」と思える教材を使っていきたいと思います。
『算数図鑑』を読む
低学年の算数学習の補助として。
分かっていてもなかなか分かりやすく伝えるのが難しい算数の概念は、ビジュアル重視の図鑑で自分の手を動かして体感していくことで、理解を助ける手立てになります。
計算問題の反復も大事ですが、難解な問題を紐解くベースとなる「算数感覚」を身に付けていきたいと思います。
数検、思考力検定を受ける
中学受験の最難関校を目指す子の登竜門である算数オリンピックはハードルが高いので、年3回実施している数検(数学・算数検定)、算数・数学思考力検定を受けたいと思います。
小1レベルからコンスタントに受けることで、前学年の取りこぼしをカバーしたり、先取り学習をしたりと活用できそうですね。
算数関連の検定は、中学受験に役立つ最低限の検定は?漢検・数検・思考力検定でまとめています。
算数をくもんのように「無学年式」で学びたい方は、算数に特化したタブレット学習「RISU算数」や、チャレンジタッチ(進研ゼミ)、スマイルゼミの無学年学習があります。
また、勉強に苦手な子でもゲーム感覚で学べる「すらら」は全科目無学年が学習が可能です。
3 理科
休日に科学館や博物館に行く
時間に余裕がある低学年のうちに、科学館や博物館に積極的に行きたいです。
実物大の恐竜の骨格標本を見たり、隕石を手で触って確かめてみたり…。
展示物の説明を読んで理解できなくても、「すごい!」「おもしろい」「どうなってるんだろう」と知的探求心を高めるきっかけづくりになります。
科学館・博物館で開催されている小学生向けの講座も要チェック!
安価な料金で専門家の先生から学べたりするので、習い事感覚としても使えますよ。
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休日に動物園・水族館に行く
動物園や水族館も、さまざまな生き物の生態を学ぶ絶好のチャンスです。
中学入試問題とは直接関係がなくても、動物や魚を見て図鑑で確認する、生態を知るなど、これからの学びに役立つヒントがたくさんあります。
家で料理やお菓子作りをする
お母さんの真似をして料理をしてみたい、お菓子作りをしてみたいと言われたときは学びのチャンス!
作りたいメニューにはどんな材料・道具が必要か、正しい道具の使い方、料理の段取り、お菓子づくりの化学反応など、子どもが五感を使って学べる要素が詰まっています。
また、家事スキルは生涯にわたって必要なスキルなので、男女問わずに子どものうちからできるようにしたいですね。
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4 社会
旅行先に日本史・地理を学べるプランを入れる
中学受験の社会で押さえておきたいのが、地理・日本史・時事問題です。
史跡・地理・世界遺産などが学べるスポットはぜひ家族旅行のプランに入れておきたいですね。
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理科・社会は暗記が中心なの、国語・算数の後回しになりがちですが、実際に自分が訪れた場所や見た場所は記憶に残りやすく、理解も深めやすいもの。
ただし、ガチガチの社会勉強になっては子どもも面白くないので、純粋に楽しめるレジャーも忘れずに。
『るるぶ都道府県』、『るるぶ日本史』をリビングに置いておく
お子さん4人を東大に入れた佐藤ママが推薦する『るるぶ都道府県』、『るるぶ日本史』をリビングに置いて、いつでも見られるようにします。
ガイドブックなので雑誌を読むように楽しく読めますし、子どもの興味も引き出しやすいです。
旅行先の選定にもおすすめ。
お父さん、お母さんにもおなじみの桃鉄で地理・歴史を覚えるのもおすすめ。
大河ドラマやブラタモリは中学入試を作成する先生がよく観ている番組です。
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『マンガで読む日本史』を購入する
中学受験生はもちろん、東大合格者も読んでいた人が多い「マンガで読む日本史」もぜひ日本史の勉強に活用しましょう。
筆者も小学生時代に読みましたが、漫画のほうがシーンを覚えていたりして記憶に残りやすいんですね。
年表を丸暗記するより、人物像や背景を理解したほうが頭に入りますし、史実に基づいた内容なのでおすすめです。
東大生は、小学館版を読んでいた人が多いそうです!
歴史まんがは作画の好みも大事(とくに女子)なので、少女漫画感覚で読める本から興味を持ってもらうのも良いでしょう。
5 全教科
Z会中学受験コース
小1~小6まで
小5から通塾の場合は、小4まで(基礎学力をつける)
中学受験を意識した通信教育を選ぶなら、Z会一択です。
なぜなら、数ある通信教育講座のなかでも、長年難関大学・高校の合格者を輩出しており、そのノウハウに基づいて中学受験コースが作られているからです。
通信教育は自分から勉強しない、続かない、教材が溜まる…と心配な方も安心。
- 通信教育でも「担任指導者」と「添削指導者」がダブルサポート。
- タブレットに勉強スケジュールが自動配信されるので、親が勉強の管理をしなくても良い。
- 保護者専用アプリでスケジュール管理・成績の確認・親子間でメッセージのやりとりができる。
- 要点、練習問題などの問題を取り組むたびに、タブレット上で「ぷちぽ」というポイントが貯まる。貯まったポイント数に応じて地図上を進むので、努力の成果が見える化できる。
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スタディサプリ(スタサプ)
通塾しない場合、小4~小6まで
スタディサプリは大学受験勉強でもおなじみの、有名講師の授業が見放題のオンライン教材です。
短時間で効率良く学べるように作られた高品質な授業を、自宅にいながら何度も自分のペースで見ることができるので、マイペースに勉強したい子どもにぴったりです。
ただし、Z会と並行するとやりきれないかもしれませんので、そこは様子を見ながら投入していきたいと思います。
関連 スタディサプリは公立中高一貫校受検対策の補助教材におすすめ!
スポーツ・芸術の習い事
幼児~低学年のうちはスポーツ系・芸術系の習い事にも取り組んでおきたいものです。
スポーツは、体力作りや体育の授業の備え、身体の使い方を学ぶことにつながります。
我が家は年中から体操教室に通っていて、楽しく続けられています。
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元気が有り余っている子は、習い事で発散するのもいいですね。
一方、芸術系の習い事はその道のエキスパートになるというよりも、反復練習や鍛錬を積む大切さを学んだり、集中力を磨いたりすることに役立ちます。
芸術は一般教養でもあり、将来仕事に結びつかなかったとしても人生に潤いを与えることにも役立ちます。
塾なし中学受験のカリキュラムがイメージできたら、年間、月間とスケジューリングをしていきましょう。中高生向けの「スタディプランナー」と呼ばれる勉強専用手帳が親の勉強管理にも使えます!
まとめ:子どもに合わせたカリキュラムを臨機応変に進めたい
今回は、塾なし・もしくは最低限の受験塾の通塾で中学受験を目指す家庭でのカリキュラムの一例をご紹介しました。
今回ご紹介したツールを組み合わせて子どもの意欲を高める働きかけをしていきたいと思います。
最新情報は公式サイトにてご確認ください。